ぼたんやまデンタルクリニック
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むし歯治療
2024.01.03
そんなに大きく見えないようなむし歯でも、実際は中でものすごく大きく広がっていることはよくあります。
この方は左下の奥歯が黒くなっていることを気にして来院されました。
たしかに左下の奥歯2本が黒くなっていますが、そんなに大きいむし歯のようには見えません。
レントゲン写真を撮影してみました。
実際はむし歯が中でかなり大きくなっていて、歯の神経ぎりぎりまで進行しています。
このままむし歯を削っていくと歯の中の神経を取らなければいけないかもしれません。
神経が無くなってしまうと歯の寿命はとても短くなってしまうため、可能な限り神経を取る治療は避けるべきです。
そこで、唾液中の細菌に感染させないようにラバーダムを装着して、マイクロスコープを使用してむし歯を削っていきます。
最初の見た目からは想像出来ないぐらい中で進行しています。
取り残しが無いように拡大視野下でむし歯の染色剤を用いて慎重に削っていきます。
一見全てのむし歯を取り切ったように見えても染色剤を使うとまだ染まる部分があります。
拡大しながら染色剤を使用しても染まらなくなるまで時間をかけて丁寧にむし歯を取り切ると、中の神経まで到達していました。
しかし、ラバーダムを装着しているため、唾液から神経が感染を起こす心配はありません。
このまま神経を保護する薬剤を置いていきます。
保険治療であれば神経を取るしかなかったような大きなむし歯ですが、ラバーダムで感染を防ぎ、時間をかけて丁寧に、マイクロスコープで確実に取り除くことができたため、神経を温存することができました。
神経がなくなってしまった歯は圧倒的に寿命が短くなってしまうため、可能な限り神経は取らないことをおすすめします。
このまましばらく経過を観察していき、痛みが出ないことを確認したら型を取ってかぶせていきます。
年齢・性別 20代・女性
住所 新潟市東区
主訴・症状 黒くなっている歯がある
治療方法 歯髄温存療法
治療期間・回数 60分・一回
費用 33,000円(自由診療)
メリット 歯の神経を残せる確率が上がる
デメリット 高い技術が必要となる
一回の治療時間が長くなる